Dr.伊良部一郎 (2011年1月期・テレビ朝日・日曜23時枠) 原作：奥田英朗著 脚本：八津弘幸(1)(2)、田中一彦(3) 音楽：�`島邦明 演出：��橋伸之(1)(2)(3) プロデューサー：船津浩一、里内英司、松井洋子 http://www.tv-asahi.co.jp/irabu/

第3話 美人コンパニオン!!壮絶女の闘い
--------------------------------------------------------
商品を紹介するコンパニオンの中村奈緒と秋山エリカ。
二人はライバル同士で撮影会ではファンを取り合う始末。
エリカは年上の奈緒に対して、ババアはとっとと辞めれば良い
と呟く。

奈緒が帰宅する際、友人の坂上厚子と会う。
厚子は奈緒がストーカーにつけられている事を何度も聞いて
いるが、それが彼女の妄想であることに気がついていた。
警察にも行ったけど相手にしてもらえなかったという奈緒に
対して、奈緒が心配なので一度病院に行った方が良いと告げる。
自分が知る限り奈緒は視線恐怖症なのではないか?という。

そんな中奈緒はまたしてもストーカーが居ると警戒心を持つ。
そして痴漢撃退用のスプレーを持ち出し噴射する。そこに居た
のは伊良部だった。近くにいたマユミは彼がストーカーでない
事を告げる。

翌日伊良部の元に奈緒がやってくる。
昨日のことを謝罪する奈緒。奈緒はとても綺麗なのでストーカー
の気持ちも分かるとして、彼女のことを信用するフリをして
彼女の警戒心を解いていく。取りあえずビタミン剤を打つ伊良部。

話は奈緒の仕事について。伊良部は自ら映画に興味が有ると
告げどうしたら出演できるのかと奈緒に尋ねる。しかし奈緒は
ストーカーの件はどうしたら良いのか?と尋ねると、ボクは医者
なので退治する事なんて無理だという。しかしストーカーに
付きまとわれているのならば、いっその事イメージを変えたら
良いのではないかとアドバイスする。ストーカーは奈緒に一種の
妄想を抱いているのでそれを打ち壊すような行動を取れば良い
のだと告げる。
--------------------------------------------------------

伊良部の前にきた患者は、男性ストーカーによって常に見張ら
れていると妄想を抱く女性で、仕事上でも年齢を意識する職業
柄、自分を偽り若作りする姿があった。

阿部ちゃん版伊良部では、佐藤仁美さんが演じていた役を、
今回井上和香さんが演じたもの。

どうしても中村奈緒というキャラクターの中に精神的逼迫感を
感じないこともあって、悩んでいる風に見えない所があった。

厳密に言えば今回の患者の奈緒は二つの精神的悩みを抱えて
いて、ストーカーに狙われているとする自意識過剰な視線と、
それとは逆に年齢を偽り、後輩からはその問題を指摘されて、
自分自身を公に出来ない辛い境遇が存在する。

少々ストーカーの件に関しては、問題が解決したようには思え
ない所があったり、二つの案件を一緒くたに扱ってしまった
感じがして、問題の解決に於いては、自らを受け入れるという
行為そのものでストーカーの件も解決したのか?と、その辺の
境界線は曖昧。

しかし現実を受け入れさせる為に、意図して伊良部が取る行動
は計算していて良くできていた部分は有る。

漫画が原作な為に若干描写が幼稚で、展開に突拍子も無いところ
が有るのが困りもの。映画のオーディションに於いても
最終に残るのが役者ではなく、素人たちばかりが選ばれている
為に、ちょっと現実味に欠ける展開だった。