ホンボシ 〜心理特捜事件簿〜
(2011年1月期・テレビ朝日・木曜20時枠)

ゼネラルプロデューサー:井土隆
プロデューサー:井上千尋、目黒正之、和佐野健一
脚本:丸茂周(1)(3)、真部千晶(2)(4)(5)(6)、武上純希(5)
福田卓郎(7)、岩下悠子(8A)
音楽:吉川清之
監督:猪原達三(1)(2)(8)、石川一郎(3)(4)(7)、藤岡浩二郎(5)(6)

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http://www.tv-asahi.co.jp/honboshi/



第8話 京都嵐山、すれ違う二つの事件!!殺した?殺してない?消
えた殺人記憶の謎!!心理捜査vs連続射殺…16年目に動いた殺意

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嵯峨野でハンキングしているカップルが白骨体を発見する。
白骨体の状態から30歳の男性、175cm。死後半年から一年経って
いるという。現場に落ちていた衣服の中には免許証が入ってい
て、被害者は
小早川俊(38歳)と書かれていた。時計も靴も
ブランドものだった。

ラジオ局・
みやこ放送では椎名ゆかり(29歳)が番組パーソナリ
ティを勤める。スタッフの
矢野大介はゆかりの仕事をサポート
する。
そんな中、桐島たちはラジオ局を訪ねる。
遺体の小早川は、このラジオ局の番組の一つ・
ミュージック
ブリーズ
のディレクターで、昨年の3月にラジオ局から独立し
9月に失踪していた。
ゆかりから話を聞こうとしていると突然彼女は過呼吸になる。
同じく番組のパーソナリティを勤めている
三倉瑛子(32歳)
ゆかりの過呼吸は以前から有ったことだという。症状が起きた
のは昨年の10月頃だと聞き、彼が失踪した9月22日の後に起きて
居ることが分かる。桐島達は転職後に彼に会ったものは居ない
か尋ねるが誰も居なかった。
桐島は元心療内科をしている手前、自分の元に来れば
パニック
障害
を治せるかも知れないとして名刺を置いていく。

嵯峨野山遊歩道殺人死体遺棄事件の捜査本部が設置される。
捜査員から現状が次々と報告される。
被害者の小早川は3年前に妻と離婚。一人になっていこう彼の
アパートには複数の女性が入っていくのを目撃されていた。
彼は他人の企画を奪い自分の企画のように振る舞っていた事
で恨みを持つ人物も多そうだという。
彼が2年前にミュージックブリーズの番組構成を変更した頃
から視聴率は鰻登りだと分かる。
鑑識から、被害者が着ていた服から
花粉が多数検出された事を
聞かされる。全て山に自生している植物ではないとの事だった。

そんな中ゆかりが桐島たちの元を尋ねてくる。
何故パニック障害になるのか、パニックを起こす場所に
ついて彼女に記憶を頼りに書き出して貰う。

ゆかりが警察署に来たことから、彼女が犯人だとするにはあまり
に彼女の態度は無防備だと語る。それかもしくは彼女本人が
気がついていないかだという。人間は忘れたい物を心の中に
閉じこめてしまう記憶の封じ込め現象が有るという。

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ラジオ局の番組ディレクターで独立した男性・小早川俊が
白骨体で見つかる。時期を同じくして、同じラジオ局で働いて
いたというパーソナリティの女性・椎名ゆかりがパニック障害
を発症し、苦しんでいる事を知る。果たして彼の死と因果関係
は存在するのか。

最終回のSPなので、二時間物のドラマなのかと思ったら、
単に二話独立した話をくっつけて放送しただけだった。これな
らば次週に回せなかったのだろうか?

ドラマとしては人間の自衛行動として、衝撃的な事実を目の前
にすると、脳は勝手に記憶を書き換えたり、忘れたりする事
を描いたもの。
事実を知ろうとする意思と、忘れなければならないとする脳
の間で葛藤が起きて、パニック障害のような状況が起きると
いうものだった。

パニック障害にも色々と有るので一概には言えないのだけど、
経験では、理由など無くてもパニック障害は起きるという事だ。
一度起きると起きたときの記憶が蘇り、起きたときの
状況に恐怖心を抱いてパニックになるというまさに恐怖のスパ
イラルが有る。

多分ゆかりは目の前で人が殺害されるのを見て、その時に一度
激しいパニック発作が起きているはずで、その時の恐怖の記憶
が不安要因として存在している。紅茶を飲んでパニック発作が
起きるというのもカフェインを摂取しているからの事で、
音楽だけが起因しているものではないと思う。

ドラマでは記憶の封じ込め、カノンコード、虚偽記憶の発生
などが今回抽出された部分。カノンコードに関してはかなり
胡散臭い要素ではあったけど、過去の記憶が全ての謎の答えを
知っていてそれほ掘り起こしていく内容は、ドラマとしては
もっとも興味深いものが有ると思う。

桐島の鋭い着眼点はどれも納得する物が有ったけど、初期の段階
で、本人の記憶のことを疑ってみたり、彼女が犯人ではないと
断定する早さは、視聴者の一歩先を行く感覚で、鋭さと胡散臭さ
の中間くらいの所を彷徨っていた感じもする。

胡散臭いと言えば同僚の男性の存在もまたかなり積極的だった
ので犯人かと思える部分もあった。

犯人の女性はゆかりの事を同じ男性を愛し裏切られた同士だと
言ったり、それで居て犯行の記憶をなすり付けようとしていたり
する所はかなり都合の良い人だった。

包丁が用意されていたところは、計画的犯行なのか。

桐島孝作 …… 船越英一郎 (元・心理学者の捜査官)
友枝凛子 …… 大塚寧々 (鑑識のプロ)
御子柴衛 …… 桐山漣 (天才プロファイラー)
六条舞 …… 安田美沙子 (特別捜査支援班の事務)
倉元吾郎 …… 菅田俊 (捜査一課)
梶原稔 …… 佐戸井けん太 (鑑識)
吉村和彦 …… 古宮基成 (捜査一課・メガネ)
桜井慎吾 …… 白石隼也 (鑑識)
矢代有作 …… 峰蘭太郎 (捜査一課)
土井垣毅 …… 榎木孝明 (京都府警のトップ)
諫早賢三郎 …… 石橋蓮司 (桐島の義父であり恩師)
真田英俊 …… 高嶋政宏 (刑事捜査のプロ)
中田 …… いわすとおる (捜査一課)

山田永二


椎名ゆかり …… 井上和香 (29歳・みやこ放送・ラジオパーソナリティ)
矢野大介 …… 近藤公園 (みやこ放送・スタッフ)
小早川俊 …… 西村匡生 (38歳・元みやこ放送番組ディレクター)
三倉瑛子 …… 藤林美沙 (32歳・みやこ放送・ラジオパーソナリテ
ィ)
田中睦美 …… 園英子 (小早川の元妻)

山本道俊、川鶴晃裕、和季明日香、山田永二、尾方裕司
前川恵美子、浅田祐二、床尾賢一、まつむら眞弓


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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