俺たちの旅
(1975年度10月期・日曜20時枠)

企画:岡田晋吉
プロデューサー:中村良男、奈良邦彦、山本剛正
脚本:鎌田敏夫(1)(2)(4)、畑嶺明、桃井章(3)
監督:斉藤光正(1)(2)、出目昌伸(3)(4)、小山幹夫・他
音楽:トランザム


第4話 男の友情は哀しいのです
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カースケは、マネージャーに手助けしてもらい洋子と共にバス
ケの練習をする。洋子は彼に就職はどうするのか?と尋ねられる。
就職は一生の問題だとして、ちゃんとするときはちゃんとすべき
だと語られる。
洋子はオメダにカースケの件で相談すると、アイツは本質的に
就職したくないのだという。何かに縛られるよな生活が苦手
との事。しかしそれでも一生アルバイトしている訳にはいかない
とし、彼は世の中に甘えているのだと告げる。
洋子は
NBSラジオ局のアナウンサーを志望していた。700人の応募
の中から受かるのはわずかに5名。オメダは洋子ならば受かると
励ます。
洋子と分かれるオメダだが、洋子が男性に絡まれているのを
目撃し仲裁に入る。

一方クズ六は、
世界教育販売に就職するもいつまで立っても
報告書の計算ミスが減らず、上司の谷から怒られる。しかし
それを聞いていた同僚の女性・
野中順子は、自分が計算したもの
だとして彼を庇うのだった。
クズ六は俺ってモテるなとニヤニヤしていると、紀子に感づか
れて嫉妬される。
カースケは思い切って紀子に迫ってみればどうかと告げる。

クズ六の部屋に戻ると、明かりをつけないままオメダが部屋の
中にいた。顔を見ると傷だらけだったが、なかなか理由を言おう
とはしなかった。
翌日学校に行くとカースケは洋子から、オメダは自分を庇って
チンピラに絡まれた事を聞く。カースケは授業中のオメダに
接触し、時計を取られたのならば取り返しに行こうと彼を連れて
いく。
しかし洋子はカースケがチンピラの元に行くことを知って、
くやしいからやり返すというのはチンピラとしている事が同じ
だと非難し、他にも沢山やるべき事は有るはずだと語る。
しかしカースケは今の俺にとってはこれこそが大切なことだと
いう。オメダはもう良いと告げ、彼に世の中を簡単に考え過ぎて
いると告げられる。

二人は町中をうろついているところ、目の前からオメダの時計
を奪い取った相手が歩いてくる。オメダはすぐに隠れてしまう
が、カースケはその相手がかつて
水戸の愚連隊で仲間だった
金井玉三郎である事を知る。玉三郎に対して友達がこの辺で
母親から入学祝いにもらった時計を奪われたことを語ると、
俺が取り返してやるという玉三郎。しかしオメダと顔を合わせ
ると、そのチンピラとは玉三郎のことだった。既に時計は女に
あげてしまったという。玉三郎は
銀流会の下っ端の人物だった。
カースケは現在大学に通っていることを告げると、カースケが
水戸から居なくなった時は刑務所に入ったのかと思ったと言わ
れる。

玉三郎は女・
則子から時計を取り戻すとして彼女のアパートへ
行くが、既に部屋はもぬけの殻。隣人の女性から手紙を預かって
いると言われ見てみると、別れの内容が書かれていた。
落ち込む玉三郎に、カースケは飲もうと告げる。

一方帰宅したダメ六は、大家の綾子に今月分の家賃を払いに行く。
するとそこで綾子から今月限りで部屋から出て行って欲しい
といわれる。紀子もその事を聞いて、落ち込むと共にダメ六に
怒りをぶつける。

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オメダはヤクザに絡まれる

これまでの彼は、女性を助ける事のない意気地なしだったけど、
随分カースケとの付き合いで、度胸が付いたのではないか。
しかし結果的に、入学祝いに母からもらった10万円もする時計を
奪われてしまった。完全に強盗だよね。警察に行けという感じ
がする。

チンピラの正体は、かつてのカースケの仲間

キン蹴りが得意だったという男性・金井玉三郎という男。
現在ヤクザ"銀流会"の構成員の様だ。

マネージャーの洋子はカースケの就職を心配する

洋子さんはいい人だね。
カースケも心配してくれる人がいるウチは良いけど、居なくな
ったら寂しいことになりそう。
ただカースケは一人で何でも出来る人だから、必要ないと言えば
必要はない。

クズ六は部屋から追い出されそう

カースケ、オメダを家に引き入れているのが問題だけど、
今回更に玉三郎まで転がり込んできた。
このまま紀子との関係は終わってしまうのか。
クズ六に対して、会社の女性社員・野中順子が近づいてきたけど
彼に好意があるのだろうか?

玉三郎の持つ劣等感

時の流れによって、みんなが居場所を見つけているのに対して
自分だけが見つけられずにいる現状にもどかしく感じている様子。
自分はバカ、そして大学に通うオメダたちに事あるごとに
教養が無いからといってバカにしてるだろうと迫ってくる。

人は人生の良い時の思い出に縋るもの

玉三郎も怖い物なしで暴れ回っていたときの事を今でも引きず
っていた。明日のことなど考えずに居られたこと。どんどん
居場所を失い、つまらない人生になっている事。
周りが変わっていき寂しい気持ちは理解できるね。
しかしカースケは、世の中が変わっても俺は俺でお前はお前だと
語る。

玉三郎は仲間を試す

ヤクザの出入りがあるとして助けを求める。
そんなメッセージを聞いたオメダはカースケに言うべきかどうか
が悩む。
結果として話してしまうけれど、洋子が止めるのも当然だけど
掛けてあげる言葉を誤った感じがする。誰だって人を裏切る
時があるというのは、ここではちょっと言葉が違ったかなと
思う。

本日の家訓

友情なんて大げさなものじゃない。オレはただおまえが好きな
だけ。


津村浩介 …… 中村雅俊 (カースケ、修学院大学)
中谷隆夫 …… 田中健 (オメダ、修学院大学)
熊沢伸六 …… 津坂まさあき (クズ六、紀子の彼)
山下洋子 …… 金沢碧 (バスケ部のマネージャー)
中谷真弓 …… 岡田奈々 (オメダの妹)
中谷美保 …… 八千草薫 (オメダの母)
竹内紀子 …… 上村香子 (クズ六の彼女)
竹内健太郎 …… 北村和夫 (紀子の父)
竹内綾子 …… 津島恵子 (紀子の母)


現バスケ部員
保積ぺぺ、清水昭博、福田信昭、岡田直樹、佐久間宏則
三景啓司


谷昌彦 …… 穂積隆信 (世界教育販売・営業部長)
則子 …… キャッシー (玉三郎の元彼女)
野中順子 …… 丘淑美 (クズ六の同僚)
金井玉三郎 …… 石橋正次 (金蹴りの玉)

角友司郎、伊藤浩市、平田典子、大山豊


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