俺たちの旅
(1975年度10月期・日曜20時枠)

企画:岡田晋吉
プロデューサー:中村良男、奈良邦彦、山本剛正
脚本:鎌田敏夫(1)(2)(4)(5)(6)(7)(10)、畑嶺明(8)(9)(11)
桃井章(3)(5)(12)
監督:斉藤光正(1)(2)(5)(6)(11)(12)、出目昌伸(3)(4)
小山幹夫、
土屋統吾郎(7)(8)、恩地日出夫(9)、大森健次郎(10)
音楽:トランザム



第12話 妹はちょっと甘えてみたいのです
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大学に行くオメダは偶然洋子と会う。
就職活動の方はどうなっているか?と尋ねられるが、未だに
決まってなかった。二流の会社でも良いじゃないというが、
オメダは二流どころか三流の会社にも引っかからないことを
告げる。

オメダとカースケはアルバイトする中、妹の真弓から近くに来
たと電話が鳴る。バイトが終わったら何処かに連れて行って
という彼女にそんな暇はないとして断る。

一方カースケの妹・
みゆきが東京に上京している事を聞く。
兄のお礼だとしてワカメの家を掃除する彼女。
カースケは妹との久しぶりの対面にもの凄くはしゃぐ。暫く
会わないうちに美人になったなと語る。
カースケとみゆきは三人の部屋に戻ると、彼女はオメダの事を
よく知っていた。手紙で兄がよくオメダやグズ六の事を書いて
よこすのだという。オメダらの洗濯や掃除など率先して行う
みゆきは、昔から炊事洗濯をよくしてくれていたのだと。

カースケはみゆきに何をしに東京に出てきたのか?と尋ねると
大したことではないとし、兄に何か相談しかけるが、一階の
食堂いろはから、グズ六の声らしき大きな喜びの声が聞こえる。
何事かと思えば、営業に於いて英語のカセットテープが売れた
との事。一つ5万円するカセットが100台売れたとすると、一同
感心する。
その喜びは夜まで続き、部屋の中ではずっと三人が騒いでいた。
大五郎は苦情が来る前に止めた方が良いとするが、娘の奈美は
このままにしてあげてと告げる。
これで正社員も間違いないとし、今こそ紀子の両親に会うべき
ではないか?とグズ六に告げると、既に明日の夜に会う約束を
してきたのだという。明日正式にプロポーズをするというグズ六。

明日には模試があるとするワカメは文句をいうが、カースケは
こんな時に勉強している奴がいるかとして、宴会の中に加わら
せる。
水炊き、そして酒を鱈腹飲む一向。その裏でみゆきは、兄と
全く話せない事に一人寂しい思いをする。

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突然水戸の那珂湊に住むカースケの妹のみゆきが東京に出てく
る。何か話したそうな彼女だが、タイミングが悪く、カースケ
はグズ六の仕事上での成功に便乗して男達で盛り上がって
しまう。

一体何だったのだ?と言われればそれまでだけど、70年代に
有る兄妹の絆みたいなものが、熱く描かれている話だった。
特に中谷家にしても津村家にしても、親が居なかったり、片親
だったりするわけで、より兄妹の結びつきを感じるものが
有るのだろうね。

女性(妹)によって振り回された感が強いエピソードだけど、
まさに男性心を鷲掴みにするような妹の存在が何とも言えない。

大抵の韓国ドラマを見ると、この兄妹の結びつきはドラマの核と
なるべき存在として描かれていくけど、昔の日本のドラマでも
仲間や家族という者を大切に扱う内容のドラマが描かれていた
んだよね。

オメダはカースケの彼女は洋子だと言ったけれど、誰もそれを
否定していなかったな。
それよりも洋子とみゆきは何を話したのだろうか。
二人が仲良くしているシーンをもっと見てみたかった気がする。

今回完全にワカメが被害者だったけど、この調子だとまた浪人
生だろうな。

それにしてもやはり70年代が色濃く出ているな。
カースケが今回実家の那珂湊にいくけれど、電車のレトロ感、
舗装されていない道、道ばたにいる犬など、今の風景には無い
色が出ていて、実家の稲葉屋本店の外観など、趣有るものが
有った。
兄妹で最後過去を思い返しているのか、学生服で二人戯れる
姿がとても良い感じに写る。

津村浩介 …… 中村雅俊 (カースケ、修学院大学)
中谷隆夫 …… 田中健 (オメダ、修学院大学)
熊沢伸六 …… 津坂まさあき (グズ六、紀子の彼)
山下洋子 …… 金沢碧 (バスケ部のマネージャー)
中谷真弓 …… 岡田奈々 (オメダの妹)
中谷美保 …… 八千草薫 (オメダの母)
竹内紀子 …… 上村香子 (グズ六の彼女)
竹内健太郎 …… 北村和夫 (紀子の父)
竹内綾子 …… 津島恵子 (紀子の母)


現バスケ部員
保積ぺぺ、清水昭博、福田信昭、岡田直樹、佐久間宏則
三景啓司

谷昌彦 …… 穂積隆信 (世界教育販売・営業部長)
野中順子 …… 丘淑美 (クズ六の同僚)
森田和子 …… 関谷ますみ (クズ六の同僚)
山下茂夫 …… 瑳川哲朗 (洋子の父)
山下幸子 …… 小林千登勢 (洋子の母)

坂田大五郎 …… 名古屋章 (たちばな荘の大家・食堂いろはの主人)
坂田奈美 …… 水沢有美 (大五郎の一人娘)
金井玉三郎 …… 石橋正次 (タマ)
浜田大造 …… 森川正太 (ワカメ、浪人生"たちばな荘")
津村みゆき …… 秋本圭子 (カースケの妹)
カースケらの叔母 …… 町田博子 (稲葉屋本店)

中里尚代、佐藤恵子

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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