俺たちの旅
(1975年度10月期・日曜20時枠)

企画:岡田晋吉
プロデューサー:中村良男、奈良邦彦、山本剛正
脚本:鎌田敏夫(1)(2)(4)(5)(6)(7)(10)(14)(18)(19)(20)(23)
(25)(27)(30)(32)(34)
畑嶺明(8)(9)(11)(15)(21)(24)(26)(29)(31)(35)、桃井章(3)(5)(12)
(17)(22)(29)(33)
水木凡(13)、剣持亘(16)、野瀬州(26)
監督:斉藤光正(1)(2)(5)(6)(11)(12)(15)(16)(18)(19)(24-26)
(28)(29)(32)(33)
出目昌伸(3)(4)、小山幹夫(13)(14)(22)(23)(30)(31)
土屋統吾郎(7)(8)(20)(21)(27)(34)(35)、
恩地日出夫(9)(17)、大森健次郎(10)
音楽:トランザム

http://www.bs-j.co.jp/oretachinotabi/



第35話 一緒に仕事をはじめました
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カースケとワカメは仕事前に定食屋"いろは"で食事。
これからドブさらいの仕事だという。それを聞いた大五郎は
"なんとかする会社"なんて注文だって早々くるものでは無い
し危ないのではないか?とするが、そんな言葉とは裏腹に注文
が次々と入ってくる。ワカメはこう忙しいと人手が足りない
という。グズ六やオメダも一緒にやれば良いのにと呟く。

その頃、グズ六は出社すると上司の部長から世界教育販売が
倒産した事を聞かされる。最後の給料を手渡されるが、順子
や和子から部長も先月から給料を貰っていないと言われ、
グズ六は給料を半分にしてくれと頼む。

カースケはドブさらいする中で、ワカメは頭脳労働だとして
犬の散歩の仕事を引き受ける。肉体労働はカースケの仕事だ
と。そんな中、カースケに声を掛ける女性の姿があった。
なんとかする会社という自転車に書かれた宣伝を見て声を掛けて
きた女性。自らを保険会社の外交員として働いているとし、
今日は帰宅するのが遅くなるので、子供達に食事を買って
食べさせて欲しいとの事だった。賃金は買い物額の10%でやる
と告げる。

オメダはその頃西南地区で売り出された物件について、地震で
壁にひびが入ったとのクレームを受ける。謝罪する姿を見て
上司は、謝罪するのは良いが、当社に手落ちがあるという様な
言い回しは困ると言われる。会社の信用を落とすような対処
はやめろという。社員の一人は、そんな二人のやりとりを見て
いて、見積もりを出したのは自分だとし、会社も赤字続きなの
でなんとかしようとして経費を節減した結果だと語る。

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カースケとワカメが始めた仕事"なんとかする会社"は、徐々に
仕事を獲得していく中で、グズ六の会社は倒産し、オメダも
売り上げ遵守の会社の方針に疑問を抱いていく。悩んでいる
オメダを見てカースケは自分たちの仕事をしないかと声を
かけるが・・・

相変わらずオメダが会社のために自分自身を押し殺して働いて
いる姿とは対照的に、カースケたちが自由に生きてそれでいて
仕事に於いても成功を収めていくという皮肉な展開を描いた。

オメダの意固地な態度は、生き方についてのカースケとの
見解の違いが最も引っかかっているのかと感じたけど、
今回はオメダがどうしても背広にネクタイ姿の会社員に拘る
理由が描かれた。
オメダ自身は家庭の事を普通ではないと感じているようで、
絶対に料亭で働く家の仕事は手伝わないと告げる。

一方今回はグズ六のエピソードもかぶせてきた。
グズ六が意固地になって今の会社に拘りをもってきた訳だが
それも空しく倒産する。折角であった部長との関係や、女子
社員の順子と和子との関係はどうなるのか気になるものだった
けど、三人は倒産したことで"ドジ裏"なる焼き鳥店を経営
し始めた。
ドラマとして上手くできているのは、そんな部長が無鉄砲に
商売を始めたことで、グズ六の生き方に対する価値観にも
影響を与える部分があった事。

カースケたちは仕事を次々と引き受ける者の、大手の顧客だと
思っていたゴミ処理の仕事は、見事ピンハネに有っている
事を知る。ワカメはやっていられないとするけど、仕事を
引き受けた手前、実に我が儘で身勝手な奴だという態度を
繰り返していた。保証のない仕事だからこそ、誠実な態度
で挑むべきだよね。

グズ六を支援する紀子の姿がとても印象的だった。

津村浩介 …… 中村雅俊 (カースケ、修学院大学)
中谷隆夫 …… 田中健 (オメダ、修学院大学)
熊沢伸六 …… 津坂まさあき (グズ六、紀子の彼)
山下洋子 …… 金沢碧 (バスケ部のマネージャー)
中谷真弓 …… 岡田奈々 (オメダの妹)
中谷美保 …… 八千草薫 (オメダの母)
竹内紀子 …… 上村香子 (グズ六の彼女)
竹内健太郎 …… 北村和夫 (紀子の父)
竹内綾子 …… 津島恵子 (紀子の母)

谷昌彦 …… 穂積隆信 (世界教育販売・営業部長)
野中順子 …… 丘淑美 (クズ六の同僚)
森田和子 …… 関谷ますみ (クズ六の同僚)
山下茂夫 …… 瑳川哲朗 (洋子の父)
山下幸子 …… 小林千登勢 (洋子の母)

坂田大五郎 …… 名古屋章 (たちばな荘の大家・食堂いろはの主人)
坂田奈美 …… 水沢有美 (大五郎の一人娘)
浜田大造 …… 森川正太 (ワカメ、浪人生"たちばな荘")


片岡五郎、三谷昇、丸岡将一郎、南利明、森田はるか
郷浦澄人、中道進、宮本茂、金沢寿一、山田早苗


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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