PRICELESS 〜あるわけねぇだろ、んなもん! (2012年10月期・フジ・月曜21時枠) 脚本・古家和尚 演出・鈴木雅之、平野眞 音楽・佐藤直紀 プロデュース・牧野正、村瀬健 主題歌：The Rolling Stones「Jumpin' Jack Flash」 http://www.fujitv.co.jp/PRICELESS/index.html

第6話 貧乏社長、誕生！
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金田一の元に瑤子の父で広瀬ファンドの社長の遼一がやって
くる。娘の事で怒鳴りに来たのではないかと心配する金田一
だが実際には、彼らがアクションを起こしていた屋台のホット
ドッグ店を会社傘下の外食産業に取り込むために権利を
買いたいと言われ、思いがけない所で1000万円を手にする。
当面金銭面では困らない状況だったが、金田一はこの金を
全てミラクル魔法瓶が事業を撤退した魔法瓶事業に投資しよう
と考えるのだった。

ドラマはとても面白いのだけど、相当シナリオ的には無理が
有る内容だった。
何処にでもある平凡なアイディアのホットドッグ店の権利を
わざわざ買い取る辺りの意味合いも不自然だし、それに
伴い屋台まで買い取っていく辺りの違和感が有った。

投資には先見の明が必要だと思うし、必ずしも投資者自身が
製造・開発に関わる必要性もないのだけど、どうしても金田一
たちは便乗しているだけって感じがするし、早急で安易な開発
の形で、利益を求めようとしている辺りが、少々安っぽさを
生んでいるのも確か。

ただ人脈こそ大切な要素であり、また人を率いる為の行動力
やら会社設立の理念の中に、金田一と先代の社長の血の
つながりを感じる所は面白く機能していて、逆転ドラマを
演出するには面白い舞台設定が為されている感じはする。

誰にでも金田一のような好きな事を頑張るとする理想論的生き
方は出来ないという後輩の榎本。まるで自分探しの現代版
「俺たちの旅」のカースケとオメダみたいな関係で、どの時代
も理想と現実との間に揺れ動く人同士の主張のぶつかり合いが
行われているんだね。