ぴんとこな (2013年7月期・TBS・木曜21時枠) 原作：嶋木あこ『ぴんとこな』 脚本：高橋麻紀 プロデュース：高橋正尚、伊藤仁吾 演出：河合勇人、岡本信吾、山室大輔 http://www.tbs.co.jp/pintokona/

第1話 華麗でゴージャス！！日本の美・歌舞伎界のイケメン御曹司が贈る胸キュン・三角関係！そして４００年の伝統を背負う父と子−いつか父を越えてみせる！！
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歌舞伎俳優の恭之助は木嶋屋の御曹司で、芸は磨かなくとも
華やかさでスター性も存在していた。鏡獅子をする中で、
恭之助は腹が減ったとして、別のことを考えていた。
彼の取り巻き達は、歌舞伎としての演技など理解せず彼が
出ているだけで黄色い声を挙げるが、あやめは演技が
終わると、恭之助の元に近づき、あんなの鏡獅子じゃない。
金返せとして、彼を背負い投げしてしまう。
一方木嶋屋とは対象的に後継者に恵まれずにいた轟屋として
は、若手を育てる中、人一番歌舞伎の世界とはまるで関係
の無い世界から来た一弥が努力を重ね、なんとか主役を
取ろうとしていた。

ドラマとしては、若者相手に歌舞伎を理解させるという名目で
製作されたものだろうけど、若い人が歌舞伎に興味を持つの
だろうかという疑問からはじまり、ドラマ自体も金曜22時枠
のジャニーズドラマを木曜日に配置転換しただけで、素材以外
は変わった感じがしないのが悲しい所。

ただ脚本家の高橋麻紀さんというと「おせん」(2008年)が
面白かったし、似たようなジャニーズ系ドラマでは
「美男（イケメン）ですね」(2011年)は結構臭い恋愛ドラマ
だったけど、リメイク作品だという事も有ってそれなりに
上手くアイドルと恋愛とライバル関係を上手く平行して
描いて、興味深い作りにはなっていた。

しかし初回は舞台を最後に魅せるのが目的とは言え、放送時間
が長いし、急にやる気を出し始めた男が、評価されてしまっ
たり、不純な動機であったりするところが至るところで散見し
ている所も有って、ストーリーがイマイチ楽しめない。

期待していたのは、「オトメン（乙男）」みたいな感じだったんだ
けどね。

幼少期の歌舞伎を目指すきっかけとなる子供たちのやりとりが
あまりに陳腐だし、個人的に好みの俳優さんがベテランを
除いて誰一人居ないという欠点が有るので正直リタイアも
視野に入れてドラマを眺めようかなという感じもしている。

幼少期からの一途な思いや、恋愛に於ける絡み方は、完全に
韓国ドラマの焼き直しって感じもするので、素直にこの手
の恋愛のゴタゴタをみたい人には、韓国ドラマを見ることを
お勧めしてしまう。

下手すると"記録的"な視聴率が見られるのかも。
レガることなかれ、ぴんとこなるものという造語に変わらない
事をただ祈るのみだ。

家は親が日本舞踊をしている関係で、歌舞伎も比較的目にする
のだけど、よく分からないよな。金曜日の芸能花舞台は毎週録画
にしているけど、やはり完成された芸にこそ価値があるような感じ
がする。先週の「ショムニ2013」の眞島さんがMLBの偉大さを語る
理由と同じものがあるのかもしれない。