Smash / スマッシュ
Smash

Creator: Theresa Rebeck

http://www.nbc.com/smash/





Mar. 26, 2013
第8話 チャレンジと妥協 The Bells and Whistles

脚本/Noelle Valdivia 監督/Craig Zisk
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「ヒット・リスト」の稽古をする。
内容は女性が寝ている間に男性の作った楽譜を持ち逃げして
いくというもの。そんな二人をジミーとカレンが演じるが、
その時の解釈を巡ってジミーとデレクが対立する。

一方アイビーが「ボムシェル」に戻ってくると、マリリン役を
降板したカレンの代わりにアイビーがその座につく
トムのお気に入りのアイビー故にすぐに意気投合し、アイビー
の実力をアイリーンやジュリアたちの前で披露すると、アイリ
ーンは絶賛する。アイリーンはこれから広報と会う為に行かねば
ならない事を語る。

ジュリアはデレクが関係する「ヒット・リスト」の舞台監督が
スコットだと知り彼の事が気になっていた。スコットとは
大学院で仲がよく親友だったが、15年前にいざこざがあって
以降連絡を取り合っていなかったのである。ジュリアは連絡を
待っていた。もう15年前の事なのでジュリアとしては相手の
怒りも収まっていると考えていたが、トムはジュリアは鈍感
過ぎると告げる。
アイビーがとてものびのびして演技している事を指摘すると
トムが演出してくれているお陰だと語る。
トムはスタッフたちに対して何か脚本や演出に意見があれば
遠慮無く言って欲しい事を告げ、自分はデレクのようなワンマン
演出家とは違うという。アイビーは二幕で休みが欲しいと要求
する。

一方アイリーンは広報のアグネスと逢う。
アグネスはマリリン役がアイビーに変更されたことで難色を
示す。アイリーンはアイビーには華がある事を告げ、母親の
面影もあると告げると、胸もあねわねと皮肉るアグネス。アイビーの
母・リー・コンロイくらいのスターならば宣伝も楽だが、
トムではデレクと違って客を満席にすることは難しい事を告げる。
他の話題を見つけないと今の「ボムシェル」の評判は最悪である
事を語る。ニューヨークタイムズ誌でも取り上げられないと
言われた事を語ると、アイリーンは文化面のトップのリチャード・
フランシスは古い友人である事を語る。しかしアグネスは
アイリーンの事を話したがまるで通じなかったと語る。

「ブック・オブ・モルモン」の主役に抜擢され巡業していた
サムは一時的にニューヨークに戻っておりアイビーと久しぶり
に再会する。一週間ほど休みが有って戻って来たとするサム
に稽古場に行ってトムたちにも挨拶したらどうかという。
しかしサムはトムが別れを切り出した事を告げ、ツアーに出ろ
と言って僕を追い出したのだという。アイビーはそれならば
私がまた引き戻すと語る。

ジュリアはトムの元にいくと先ほど奇妙なことをマークから
言われたとし、二幕の彼の台詞を増やすなんて私は一言も
言っていないと語る。トムは良い役なのだから増やしても良い
だろうとするが、台詞を加えるつもりはないという。
貴方が唱える民主主義・交流サロンに関して、トムは演出家
なのだから毅然として一線を引かないと子供は言う事を聞かない
ものだという。しかしトムはそれはデレクのやり方だという。
そんな中アイビーはトムの元にサムを連れてくると二人は再会
を喜ぶ。

アナとカレンは話合う。
カレンはジミーが私の事を避けていると告げる中、「ヒット・リスト」
のディーバ役が決まっていない事を受けてカレンはアナに立候補
したらどうかと告げる。デレクが私を選ぶ訳がないという。
そんな中カイルはデレクが決めた主演者候補者リストを持ってくる。
その中にリー・ミッシェルの名があるのを見て、ジミーは激怒し、
劇場にいるデレクとスコットのことを駆けつける。
ジミーはデレクはリー・ミッシェルを起用するなどふざけるなと告げる。
デレクはディーバならば後々大成するのだから、スターの起用は
必須だろうとするが、ジミーはこの作品のことが分かっていない
とし、全くの無名が演じるからこそ観客は驚くのだという。
有名人が一人出れば全てが影になるのだと告げると、これは俺の
ショーだと告げる。
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■「ボムシェル」の流れ

デレクが抜け、カレンが抜け・・・
トムが演出家として新しいスタートを切った訳だけど、
デレクとは違うやり方で、演出家としての主張だけを一方
的に唱えず、とにかく現場での意見も取り込んでみんなで
完成する調和型のものにしたいらしい。
カレンが抜けてアイビーが入ったまでは良かったけど
トムの一存でサムを入れるとし、「ブック・オブ・モルモン」
で主役をはっているくらいの人物なのでそれなりのソロ
パートを用意しようとするも、それを入れたらシナリオの
バランスが崩れるということで、ジュリアらは反対する。
トムのような仲良し劇団も分かるし、なんでも意見を取り入れたい
とする意図は分かるけど、多様な意見を取り入れすぎて、決断する
事が難しくなってしまうという典型だった。しかも個人的事情でキャスティング
するというダメダメっぷりのトムの姿。サムにとっては相当
気の毒な感じで、トムはその罪を自覚しているのだろうか?

アイリーンは何とか広報活動をする。
ニューヨークタイムズ誌に取り上げてもらおうとするが
近年タイムズ誌も権威が落ちているので無理に取り上げて
もらう必要も無い気がする。それでもメディアの影響力は
まだ絶大なのか。乗り込んでいくアイリーンのたくましさが
何とも言えない。ただブレブレの「ボムシェル」にライター
も呆れてしまったようだ。

サプライズとしては、アイビーとアイビーの母・リー・コン
ロイと共演になりそうなところか。
マリリンをアイビー、マリリンの母を実母が演じる様子。

リー・コンロイ役のBernadette Petersは過去以下のエピソードに
出演している。

Season 1, Episode 7
Season 1, Episode 15



■「ヒット・リスト」の流れ

ジミーとデレクの対立。
ジミーは派手な演出は要らないと主張する派。
デレクはブロードウェイの名のある演出家という事も有って
オフブロードウェイでも我流を展開し、規模に見合った演出
というのは無視し過ぎた感じ。
日本製のLEDモニタで盛り上げようとしていたけど、確かに
ミュージカルにそんな小道具を持ち込むなんてちょっと
デレクらしくない感じはした。
デレクはあくまで演出家で、ジミーはシナリオを描いた
人物なだけにやはり思い入れには相当の隔たりが有りそう。


■その他

ジュリアの犯した罪

この業界ならばあり得る事なのかも知れないけど、話を
聞いていく内にジュリアのゲスだった頃の一面が描かれた。
キャリアを取るために親友だったスコットを裏切っていた過去。
当然許してもらったみたいな顔をしているところを見ると
もの凄い違和感が有ったけど、罪悪感と向き合えずにいた
ことを恥じて謝罪する。
15年前にスコットは劇場から干されてニューヨークにも
踏み込めなくなっていたというのに、ジュリアがのうのうと
して自分の成功に酔いしれていたと考えると、ちょっと
ジュリアに対する感情移入は難しいものがあるな。


カレンとジミー

ジミーとデレクのぶつかり合いに於いてはジミーの主張に
部があるとは思ったけど、無名の新人なのに偉そう過ぎて
ちょっと発言にはクセが伴う。
カレンがジミーと恋に落ちてしまうというのもちょっと
ありがち過ぎて、イマイチ盛り上がらない。

アナ

「ヒット・リスト」に於いて元々は主役の女性を演じるハズ
だったのにカレンの参入でまたいつものポジションになって
しまった。この件でカレンに対する嫉妬心を露わにいるの
かと思ったけど、意外とアナ自身は冷静な人だ。
そしてアナとカレンは互いに補完し合い、カレンにはジミー
に告白すべき事を後押して、カレンはアナにディーバ役と
して立候補すべき事を主張した。
ただアナもカレンやアイビーに比べると確かにちょっと華
が無いかなという感じがしないでもない。


■使用された曲

・Megan HiltyのLet Me Be Your Star
・Leslie Odom Jr., Christian Borle, Wesley Taylor & Savannah Wiseの
(Let's Start) Tomorrow Tonight
・Katharine McPhee & Jeremy JordanのI Heard Your Voice In A Dream
・Krysta RodriguezのIf I Were A Boy

ジュリア・ヒューストン (Debra Messing) 作詞家
デレク・ウィリス (Jack Davenport) 女たらしで有名な演出家
カレン・カートライト (Katharine McPhee) ウェイトレス、女優
トム・レヴィット (Christian Borle) 作曲家、ゲイ、デレク嫌い
アイヴィー・リン (Megan Hilty) 女優を目指す
アイリーン・ランド (Anjelica Huston) プロデューサー
サム・スティックランド (Leslie Odom Jr.)
フランク・ヒューストン (Brian d'Arcy James) ジュリアの夫
エリス・ボイド (Jaime Cepero) トムのアシスタント
レオ・ヒューストン (Emory Cohen) 息子

ジェリー・ランド (Michael Cristofer) アイリーンの夫
リンダ (Ann Harada) スタッフの一人
ボビー (Wesley Taylor) ダンサー、アイビーの友達
ジェシカ (Savannah Wise) ダンサー、アイビーの友達
スコット (Scott Burkhardt) メガネのスタッフ、アイリーン秘書
ニック・フェルダー (Thorsten Kaye) バーテンダー、7ドルでマティーニ

ジミー・コリンズ (Jeremy Jordan) バーの店員、歌、ピアノ、生意気
アナ・バーガス (Krysta Rodriguez) カレンのルームメイト
カイル・ビショップ (Andy Mientus) バーの店員、ジミーと歌う
ヴェロニカ・ムーア (Jennifer Hudson) "ロニー"、ミュージカル主役
リズ (Ching Valdes-Aran) アイリーンの秘書

ピーター・ギルマン (Daniel Sunjata) ドラマターグ
スコット・ニコルズ (Jesse L. Martin) マンハッタンシアターワークショップ芸術監督
アグネス (Daphne Rubin-Vega) ボムシェルの広報
リチャード・フランシス (Jamey Sheridan) タイムズ誌ライター
ブレイク (Daniel Abeles) 照明・カイルの彼氏
ミア (Rachel Oyama) タイムズ誌秘書

--- (Takako Haywood) New York Times Employee
--- (And Palladino) Student
--- (Christian Paul Sherwood) Hipster

ダンサー
(Christopher Vo)(Ephraim Sykes)(Keith Kuhl)
(Alexandra Hulme)(Marty Lawson)(Nina Lafarga)
(Tyrone Jackson)(Samantha Zack)(Meredith Miles)
(Jenny Laroche)(Joe Aaron Reid)(Reed Kelly)
(Amy Ryerson)(Karla Garcia)(Jessica Walker)
(Skye Mattox)(Craig Henningsen)(Derek Ferguson)
(Marcus Bellamy)(Dollar Tan)

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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